つれづれボードゲーム日記

カルカソンヌ好き。いろんなボードゲームをやることが当面の目標。

カルカソンヌ 本当に先手が有利?

ボードゲーム × 確率統計」 第一弾はみんな大好きカルカソンヌをテーマにします!

はじめに

カルカソンヌの2人対戦、引けるタイルの枚数が違うことなどから、先手が優位という見方が一般的なようです。
ここでは、統計的検定を用いて本当に先手が有利なのか確かめてみます。


カルカソンヌとは

2000年に発売され、ドイツ年間ゲーム大賞を受賞したボードゲーム。タイルを引き、自分の都市や道を建設しながら得点を重ねていきます。現在でも拡張が出されており、毎年世界選手権が開催される人気ゲーム。


使用データ

カルカソンヌ最強指南書』p.70 によると、日本選手権2012,2013の先手番は206戦109勝(引き分けは除く)となっています。


いざ、検証

符号検定という手法を使って確かめますが、ここからはできるだけ難しい話は抜きにして説明します。結果だけ見たい人は読み飛ばしてください。
まず、カルカソンヌの先手に優位性はない」という仮定を置きます。
先ほどおいた、「カルカソンヌの先手に優位性はない」という仮定のもとでこの「206戦109勝」という結果がどのくらい珍しいのか考えます。
この仮定により先手の勝率は50%となります。
つまり、勝率50%の試合を206回したときに、109勝以上する確率と言い換えることができます。

縦軸に確率、横軸に勝利回数をとったグラフを作りました。109回以上勝つ確率は赤で塗りつぶした部分です。
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赤い部分(先手が109勝から206勝する確率の合計)は22.2%となりました。一般的には5%や10%以下の場合に仮説が否定されますので、今回の「カルカソンヌの先手には優位性はない」という仮説は受け入れられることになります。

結果:先手が有利という確証は得られなかった!


カルカソンヌJ (Carcassonne J) ボードゲーム

カルカソンヌJ (Carcassonne J) ボードゲーム